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【お知らせ】料金積算情報を提供します

日本データ・エンジニアリング協会(河野純会長、略称:JDEA)は、近くデータ・エンジニアリング・サービスにかかる料金積算に資する情報(データ・エンジニアリング・サービス料金積算資料)を、提供してまいります。データ資源のオーナー/ステークホルダーとデータ生成・利活用を担うエンジニアリング・ビューロー(業務受託事業者)の合意形成を促すとともに、健全な関係の構築を期するものです。

 デジタル社会・経済の進展に伴って、データ・ドリブンな意思決定が日常的に行われるようになりました。自然言語処理(NLP)や大規模言語モデル(LLM)、データトラスト、データスペース等、近未来を見据えた先進技術やアーキテクチャが次々に登場しています。

 一方、足下・目先でもデータをめぐる課題も少なくありません。DX(デジタルトランスフォーメーション)に伴うデジタライズとモダナイゼーションやデータ共通基盤の構築ばかりでなく、ダークデータ(※1)の混在、データ流出・漏洩・改ざんといった負の課題が顕在化しています。

 こうした課題に対応しつつ、近未来の技術やアーキテクチャに備えるには、データ・エンジニアリングのアプローチが欠かせません。並行して継続される「データ入力」業務においても、今後は適用アプリケーションとの整合性確認やデータ構造の調整、電子認証・電子証明の付与といった複雑で高度な作業が伴うと予想されます。

 そこでJDEAは、適正なデータの生成・利活用・更新・削除(CRUD:※2)を可能にするDLCP(Data Life-Cycle Process)の概念に基づいて

  1.DLCPフローの分析

  2.DLCPの機能設定

  3.DLCP人材の体系

  4.データ・エンジニアリング・サービス体系

 を策定する計画を進めています。

 データ・エンジニアリング・サービス料金積算資料は、DLCPフローの分析と機能設定を踏まえ、DLCP人材の職域・職能を体系化しつつ、そのような人材を育成・自己再生するのに必要な対価を、可能な限り現実的な水準に設定しようと考えています。エンジニアリング・ビューローにとっては、業務遂行に際しての希望請求価額の目安、発注者(ユーザー)にとっては案件企画・予算編成における積算基準となるものです。

 積算資料の基本コンセプトは2024年6月に公表した「デジタル社会・経済に向けたTrusted Dataのための指針ver2.0〜Trusted Dataの価値評価手法」(2024年度ベータ版)を参照してください。

※1 ダークデータ:JDEA「データ価値4階層」で最下層(評価対象外)としたGarbage(生ゴミ)/Junk(がらくた)/Nora(野良)の総称。一般の情報システムでは、5W1Hや生成後の編集・加工プロセス、収集経路が判然としないデータが未検証のまま使われていることが珍しくないといわれます。

※2 データCRUD:Creation-Read-Update-Delete